6月3日の東京・両国国技館は、熱気で満ちていた。

この日、開かれていたのはヤフーの社員大会。会場中央のステージに駆け上がった宮坂学社長は、7000人近いグループ社員を見渡すと、声を張り上げた。「今では国民の8割以上がネットを使っている。なくてはならないライフラインになりました。ヤフーもその中で非常に大きな存在感があります」。

ヤフーの日本法人が産声を上げたのは1996年。今年、創業20年の節目を迎えた。現在も親会社であるソフトバンクグループの孫正義社長が、米ヤフーの共同創業者であるジェリー・ヤン氏に持ちかけたのが設立のきっかけで、両社の合弁会社として誕生した。

96年に国内初のポータルサイトを開設し、事業を開始。2000年以降、インターネット環境が家庭に浸透していく中、利用者は日を追うごとに増加。パソコン(PC)のポータルとして、確固たる地位を築き上げた。

6月3日、国技館には孫社長とヤン氏、さらに日本法人の立ち上げからかかわり、12年まで会社を率いた前社長の井上雅博氏も激励に駆け付けた。宮坂社長は、「情報技術で日本でいちばん大きな会社はどこか。それはヤフーです。皆さんが働いている会社です」と社員を鼓舞した。

ヤフーはこれまで、利益の過半を占める、広告を軸にネットオークション「ヤフオク!」などのサービスも加えて毎年、業績を伸ばしてきた。売上高も営業利益も00年代初頭まで倍々ゲームが継続。今でも2000億円前後の営業利益を安定的に稼いでおり、優良企業であることに疑いはない。

しかし、徐々に成長のカーブが緩やかになっているのも確かだ(図表1)。栄枯盛衰が激しいネット業界で、ヤフーだけが例外とはいえない状況になっている。

[図表1]
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頼みの広告が減速 創業来初の営業減益に

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