Anis Uzzaman●東京工業大学卒業後、東京都立大学で工学博士号取得。IBMなどを経て、2011年フェノックス設立。50社以上のスタートアップ企業への投資実績を持つ。(撮影:梅谷秀司)

2015年からの3〜5年間で、日本のベンチャー企業に200億円投資する。5000万円でもいいから、当社のような海外ベンチャーキャピタル(VC)から投資を受け入れてくれれば、グーグル、フェイスブック、アップルなど海外大手企業と日本のベンチャー企業をつなぐことができる。投資したくなるように、私を説得しに来てほしい。

海外VCは日本を知らない

1995年に東京工業大学に留学し、初めて日本を訪れた。日本を選んだ理由は電化製品に強いあこがれを抱いていたから。米国の冷蔵庫は日立製作所製で、テレビがソニー製だった。私の周りは日本の家電製品であふれていた。

先日、日本のさまざまな大学のロボット技術を見る機会があったが、やはり日本はハードウエアの技術が高い。ただ、大学の技術を商品化して市場に投入するプロセスが確立しておらず非常にもったいない。

IBMに勤務していた際は、富士通や東芝など日本の大企業の人と話す機会もあった。企業の中にもいい技術はあるのに、それが会社の方針で市場に出ず社内に眠ったままになっている。これも大きな機会損失となっている。

12年ごろからフェノックス・ベンチャーキャピタルは日本に投資し始めたが、シリコンバレーのVCで日本に注目しているところは当時も今もかなり少ない。米国のVCは実はかなりドメスティック。米国市場が大きすぎるため、海外に出ていってビジネスをする必要性を特に感じない。出ていったとしても、人口が多い中国やインド、英語の通じるシンガポールにどうしても目が行ってしまう。

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