大成建設

「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を3割以上にする」と政府が目標を掲げたのは03年。これに本腰を入れたのが安倍晋三首相で、13年に役員や管理職の積極的な女性登用を経済界に要請した。一方で企業の地道な取り組みは以前から進められている。

長らく「男性社会」といわれてきた建設業界にあって、大成建設が取り組む女性向けの次世代リーダー育成研修は今年で5年目を迎えた。全国から選抜された30歳前後の女性社員が2日間のプログラムを受講する。男性が大半を占める組織の中でキャリアを積むには何をすべきかなど、管理職になるための心得を学び、先輩の女性社員とも意見を交わす。

大成建設世代や部門を超えたネットワークを生かす大成建設の次世代リーダー育成研修の様子。先輩社員との交流もある

研修は同じグループで3年間続ける。毎年顔を合わせて仕事の状況を話すことで刺激し合ったり、気軽に相談できる関係を構築する狙いもある。塩入徹弥・人材いきいき推進室長は「女性社員には身近なロールモデルが少ない。30歳前後は結婚や出産を考え始める時期でもあるので、この機会に自分の将来像を考えてほしい」と話す。入社から5年が経過した基幹職(総合職・専任職)の全女性社員を対象とした研修もあり、各自が考えたキャリアプランに対し、上司がアドバイスを行う。

大成では課長級以上の女性管理職は現在約60人で、全体に占める割合はまだ1.2%。14年時点で30人だった女性管理職を、20年までに3倍の90人以上に増やすのが当面の目標だ。女性基幹職の本格的な採用を始めたのは06年から。翌年に女性活躍推進室を設置し、育児休暇などの制度の充実化を図った。現在、新卒採用は約2割を女性が占める。

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