「今年に入ってから日本にいる時間が長くなっている」。楽天社員がそう語るのは、ほかでもない、三木谷浩史会長兼社長のことだ。

2020年に海外流通額比率50%を目指す──。EC(電子商取引)国内2強の一角、楽天は14年にそう宣言。人口減少でいずれシュリンクが避けられない国内市場への依存度を下げるため、海外事業拡大を経営の旗印に掲げてきた。

しかし、海外事業は思いどおりに運んでいない。15年時点の海外流通額比率は17%。頼みの「楽天経済圏」が海外では浸透せず、今夏にはECモール事業で英国とスペインから撤退。東南アジアでもインドネシアなど4カ国で事業を縮小した。

しかし、三木谷社長が国内での指揮に多くの時間を割くのは、海外苦戦を国内回帰で挽回したいという単純な構図ではない。国内EC事業が“失速”という非常事態に陥っているからにほかならない。

常時セールで客離れ ポイント還元が頼り

プラスの視点 アクセスランキング バックナンバー一覧 TOP