原子力関係閣僚会議はもんじゅ廃炉の検討を打ち出した。右は福井県に位置するもんじゅ(時事)

9月21日。政府の原子力関係閣僚会議は、1兆円という巨額の費用を投じながら6年にもわたって運転停止の続く、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、「廃炉を含め抜本的な見直しを行う」方針を決定した。日本が原子力開発の中核として推進してきた、「核燃料サイクル」政策に亀裂が入った。

ところが同じ関係閣僚会議では、もんじゅの廃炉検討と併せて、「『エネルギー基本計画』に基づき核燃料サイクルを推進するとともに、高速炉の研究開発に取り組むとの方針を堅持する」ことも了承。政策見直しの必要性が早々に“否定”されたのだ。

わが国の核燃料サイクル政策では、既存の原子力発電所(軽水炉)から出る使用済み核燃料を再処理し、ウラン・プルトニウムを分離・抽出したMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料を燃焼させる、「プルサーマル」発電を進めている。将来的にはこれに加えて高速増殖炉を実用化するのが目標だ(図表1)。

[図表1]
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しかし、高速増殖炉の原型炉であるもんじゅ開発の旗を降ろした場合、今あるプルサーマルも高コストなどを理由に、その存続に疑念を持たれる可能性がある。

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