[ポイント1]
9月21日、政府の原子力関係閣僚会議はもんじゅについて「廃炉を含む抜本的な見直し」を打ち出した。方針は今年中に最終決定される。

[ポイント2]
消費量以上の核燃料を生む夢の技術とされたが、技術の壁に直面し夢は覚めていった。米英独はすでに高速増殖炉開発から撤退している。

[ポイント3]
現在ではもんじゅの目標は増殖より放射性廃棄物の減量に移行したが、いまだ基礎研究の段階。実用化までにいくらかかるかもわからない。

 

 

10月16日、新潟県知事選挙で、「福島原子力発電所事故の徹底的な検証なくして、原発再稼働の議論は始められない」と訴える米山隆一氏が初当選した。原発をめぐる問題はあらためて、日本国民の大きな関心事となっている。

9月21日、政府の原子力関係閣僚会議は、原発にかかわる重要な意思決定をした。福井県敦賀市に建設された高速増殖原型炉もんじゅについて、「廃炉を含む抜本的な見直し」を打ち出したのだ。新たに設置した「高速炉開発会議」で「今後の高速炉開発の方針」を議論するのと併せて、今年中にもんじゅについての方針を最終決定する。

「もんじゅは老朽化していない。運転を再開できないのが歯がゆい」と打ち明けるのは、日本原子力研究開発機構もんじゅ特別広報監の鈴木威男氏。過去21年間で運転できた日数はわずか250日。1兆円を超す巨費を投じて進められてきた巨大国家プロジェクトが終焉を迎えようとしている(図表1)。

[図表1]
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(時事)(撮影:今井康一)

巨大プロジェクトが歩んだ廃炉への道

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