[ポイント1]
トランプ候補が唱える孤立主義は米国の底流にあるもので、それが顕在化したことを過小評価してはならない。今後、日本の対米関係はデリケートになる

[ポイント2]
北方領土交渉の重要なファクターが日米関係であることが忘れられている。プーチンの狙いは経済ではなく、米国の力の源泉の一つ、日米同盟の離間にある

[ポイント3]
北方領土交渉の結果次第では、今後の日米関係にきしみが生じる。安倍政権は同盟国を不快に思わせていることをどこまで認識しているのか

 

さとう・まさる / 作家・元外務省主任分析官。1960年生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。2009年、背任と偽計業務妨害の有罪確定で、外務事務官失職。『自壊する帝国』など著書多数。(撮影:尾形文繁)

米大統領選挙でのゲームのルールは非常に簡単だ。既存の秩序が維持されたほうがいいと思う人はクリントン候補を支持し、秩序が変わったほうがいいと思う人はトランプ候補を支持する。特に、「自分たちは社会に虐げられている」と考えている製造業従事者や米国中・南部で白人がトランプ候補を支持した。

世界各国で見ると日本やEU、韓国はクリントン候補が大統領になればいいと思っている。一方、ロシアや中国、北朝鮮はトランプ候補になればと思っている。

▶Point 1
「トランプ嫌い」では本質は見えてこない

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