10月5日、朝日新聞社が事業説明会を開催した。誤報問題で2014年に社長が交代してから情報開示に積極的だが、興味深いのはその内容。冒頭の社長あいさつの後は、新規事業の創出について説明が続いた。不動産事業では明治期から持っている土地の簿価がいかに安いかや、大阪・中之島で開発中のツインタワービル「フェスティバルタワー」の魅力をアピールした。

朝日は20年までの中期計画で単体売上高3000億円(16年3月期2748億円)、営業利益100億円(同78億円)を目指す。不動産事業やベンチャー投資を牽引役として、新聞の落ち込みをカバーする計画だ。「朝日新聞社はジャーナリズムの担い手であることが存在意義のような会社」と渡辺雅隆社長は語るが、ブランドを守るためには他事業に頼らざるをえない。それは今の新聞業界全体にもいえることだ。

利用者がカネを払う意味では、新聞もNHKと同じ有料メディア。ただ、利用契約が義務であるNHKと違い、新聞は弱肉強食の販売競争にさらされる。インターネットの世界は動画よりテキストベースでの普及が先行したこともあり、デジタルと紙との客の奪い合いも激しい。

スマホの無料アプリに客を奪われ続ける

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