米国のシェールオイルの存在感が増し、OPECは価格支配力を失っている。加盟国の財政は厳しくなるばかりだ(新華社/アフロ)

11月30日にウィーンで開かれるOPEC(石油輸出国機構)総会に市場関係者の注目が集まっている。

国交を断絶している2大国・サウジアラビアとイランの溝は埋まらないとの事前の予想を覆して、OPEC臨時総会は9月に8年ぶりの減産で合意した。サプライズから原油価格はWTI先物(以下同じ)で1バレル=44ドル台から上昇し一時的にフシ目の50ドルを突破した。

[図表1]
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しかし、このとき決まったのはOPEC全体の生産量を日量3250万~3300万バレルに減らすという総枠だけ。OPECの減産が本当に守られるかを担保する加盟各国ごとの生産枠の決定は、11月の総会に先送りされていた。

国別の生産枠を設定したうえで3250万バレルまでの減産に合意できれば、「大きなインパクトがある」とJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)の野神隆之主席エコノミストは話す。 

2017年第1四半期のOPECの必要生産量(世界全体の総需要からOPEC以外の原油生産量を引いたもの)がほぼこの数値で、世界の原油需給が均衡する。今年初めに30ドルを割り込んだ根底には、需要を供給が大きく上回る構造があったが、これが改善する。

2大国の譲歩は?

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