[ポイント1]
韓国検察がパク・クネ大統領を同国憲政史上初めて立件した。友人のチェ・スンシル氏を不当に国政へ介入させた容疑だ

[ポイント2]
パク大統領の支持率は極度に低下し、ソウルでは100万人を超える反政権デモが行われている。任期1年余りを残すパク大統領の去就に注目が集まる

[ポイント3]
韓国では歴代大統領が任期末に湧き起こる「腐敗」で失脚している。任期が1期5年で再選不可であることが遠因となっているようだ

 

 

「相当な部分で共謀の関係があると判断した。容疑者として捜査を続ける」。11月20日、韓国検察はパク・クネ(朴槿恵)大統領を同国憲政史上初めて立件した。友人である実業家のチェ・スンシル(崔順実)氏を不当に国政へ介入させた容疑だ。韓国社会を揺るがし続けている大統領のスキャンダルは、新たな局面に入った。

検察はスキャンダルの主要人物3人の起訴に踏み切った。崔氏と、大統領府のアン・ジョンボム(安鍾範)前政策調整主席秘書官、チョン・ホソン前付属秘書官の3人だ。特に大統領府の2人は、朴大統領の側近中の側近とされてきた人物だ。

容疑は、崔氏が関与・運営する文化・スポーツ関連団体に対する多額の寄付を韓国企業に強要した容疑(職権濫用・強要)と、大統領府や国会の機密情報を、何の権限もない一民間人である崔氏に流出させた容疑。起訴された容疑はこの二つだが、実は図表1のように、ほかにもさまざまな疑惑が内包されている。朴大統領と崔氏の2人を中心に、関係者は子どもや友人、政・財界など広範囲にわたっている。

[図表1]
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発端は「崔氏が朴大統領の演説文に手を入れているのではないか」という韓国の一部メディアの報道だった。騒ぎが拡大したのは10月末。テレビ局が崔氏のタブレットに入っていた情報を入手したところ、この疑惑が事実であることが白日の下にさらされてからだ。このタブレットに保存されていた200ほどの文書のうち、大統領の演説文が44件入っていたとされている。

証拠が明るみに出た朴大統領は10月25日、大統領府での謝罪会見で、「一部の演説文などで表現について助言を受けたことがある。大統領就任後も一定期間、一部の資料について意見を聞いたことがあったが、大統領府の補佐体制が整った後はやめた」と弁明した。

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