三重県四日市にあるNAND型フラッシュメモリの工場。今年2月には新棟建設が始まる

[ポイント1]
原子力事業関連損失が最大7000億円となる見通しの中、債務超過寸前に追い詰められた東芝が、ついに半導体事業の分社を検討していることを認めた

[ポイント2]
半導体の部門営業利益は2000億円に達する見込みで、時価総額約1.2兆円の東芝の企業価値そのものと言っていい。経営陣はその喪失をおそれてきた

[ポイント3]
巨額の買い手には米ウエスタンデジタルなどの名前が挙がるが、経産省幹部は中国企業への売却を懸念する。政策投資銀行などが出資する案も出ている

 

(注)SDはサンディスク、WDはウエスタンデジタル

追い詰められて出した答えは、絶好調事業の放出だった。窮地に陥った東芝は1月18日、半導体メモリ事業の分社化について検討していることを正式に認めた。分社化によって、外部資本を受け入れるのが狙いだ。

2017年3月期に原子力事業の関連損失が7000億円にも達するといわれている中、銀行からの支援を継続してもらうため、東芝は債務超過転落を回避する必要がある。

「東芝のメモリ事業には1兆~2兆円の価値がある」(電機産業に詳しいサークルクロスコーポレーションの若林秀樹代表)。現在の東芝の時価総額は約1.2兆円のため、東芝の企業価値そのものといっていい。「禁断の果実についに手を出してしまった」と東芝幹部は嘆息する。

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