[記事のポイント]

(1) 2015年7月に就任した森信親・金融庁長官。通常2年の「任期満了」を迎えるが、麻生太郎副総理や官邸の後押しで続投が濃厚だ

(2) 森長官が力を入れたのがモニタリング体制の見直し。金融機関の自主的な資産査定を尊重する一方、経営状況の報告徴求を強化した

(3) 担保や保証に頼る金融機関の姿勢を「日本型金融排除」と批判し、事業性評価による融資で地域企業の成長に資することを求めている

 

金融業界にさまざまな注文をつけてきた森信親長官。3年目への突入が濃厚だ(撮影:風間仁一郎)

金融庁トップの続投が濃厚になってきた。森信親氏(1980年旧大蔵省入省)が長官に就任したのは2015年7月。これまで2年が常識の“任期満了”が近い。だが、複数の関係筋の話によると、続投を固辞した森長官に対して官邸サイドが慰留したもようだ。長官3年目となれば、五味廣文氏、畑中龍太郎氏に次いで3人目となる。

今年の人事では、金融庁のいわば親元である財務省の事務次官に福田淳一主計局長(82年入省)の昇格が確実視されている。両省庁間の人事異動を含めたコミュニケーションの維持を考慮すれば、年次の逆転は望ましくない。そうした事情ものみ込んで、麻生太郎副総理や官邸が森長官の実績を高く評価し、続投を後押ししているものと考えられる。

一方、次の長官含みで局長人事も決まる。遠藤俊英監督局長を森氏とともに続投させ、次の長官含みとするのか、はたまた氷見野良三金融国際審議官を監督局長に据えて、次の長官候補とするのか。監督局長経験者が長官になるというパターンが確立されているが、それを崩し、総務企画局長や金融国際審議官から長官になるという可能性は否定できない。森長官3年目となれば、幹部人事もそうとうもつれそうだ。

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