創業300年、奈良晒(ならざらし)の問屋を祖業に、自社の布製品と他社工芸品で品揃えした直営店を全国約50店舗展開する。工芸業界初のSPA(製造小売業)を創造、他の工芸品メーカーのコンサルティングにも飛び回る。業界の若き台風の目である著者に、今後のプランを聞いた。

──今もあちこちで伝統工芸の灯は消え続けているのですか。

日本の工芸を元気にする!
日本の工芸を元気にする!(東洋経済新報社/254ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

そうですね。工芸の産地出荷額はピーク時5400億円あったのが、今は1000億円ですから、この30年で5分の1以下。会社数も4分の1です。それはものすごい勢いで倒産しています。ひっきりなしに廃業のあいさつに来られて、それが「日本の工芸を元気にする!」というビジョンにもつながったんです。

──「中小メーカーこそ“もの売り”を脱却して、ブランドづくりにシフトを」というのが持論ですね。

ものづくりはマーケットインよりプロダクトアウトであるべきと思うんです。作り手が“好き”や思いを込めれば、共感し選んでもらえる。

ただ中小工芸メーカーの問題はそれ以前。予算表なしに日々やり繰りしている。いやホント、そういうノリです。だから「経営をやりましょう」がまず第一。経営者に最低限の会計の見方を教えて、ちゃんと経営した先にブランディングというのがあるんですよ、とコンサルする。

プラスの視点 アクセスランキング バックナンバー一覧 TOP