「預金を集め、貸し出しをして利ザヤを取る。それだけではもはや銀行業は成り立たない」。今では当たり前のように銀行首脳が漏らす言葉だ。経済が停滞する地方だけではない。企業数や資金需要に恵まれた首都圏の銀行にも同じ認識が広がっている。いつか金融緩和が収束し、市場金利の反転とともに銀行の収益が持ち直す。そんな非現実的な期待をしても展望は開けない。

昨年1月に日本銀行がマイナス金利導入を決定すると、銀行業界の危機感は一気に高まった。収益の中核を成す貸し出しの利益が一段と落ちるのが目に見えたからだ。当時、金融庁の幹部は地銀トップらの集まった会合でこう述べていた。

「われわれの監督方針は変わらない。金利競争に陥ることなく、企業の経営改善や成長につながる融資や支援に力を入れてほしい」

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