[記事のポイント]

(1) 17年4月に予定されていた、長崎県2位の親和銀行を傘下に持つふくおかFGと、同県首位の十八銀行の経営統合が半年延期された

(2) 延期の理由は、同県内の融資シェアが7割に及ぶことから、利用者の不利益を懸念する公正取引委員会の審査が完了していないためだ

(3) 両行の統合が認められれば他県でも同様の再編が起きやすくなるため、今後の地銀大再編を占ううえで最大の焦点となる

 

2016年2月、ふくおかFG柴戸社長(中央)と十八銀行森頭取(右)が華々しく経営統合を発表した(時事)

雨の降る長崎。3月8日、金融庁による異例の説明会が開かれた。JR長崎駅近くにあるホテルの会場に姿を現したのは、西田直樹・金融庁監督局審議官。地域金融行政に長年携わってきた第一人者だ。その話に地元の事業者120人が聞き入った。金融機関の関係者は入ることを許されなかった。

会の後半、西田審議官は「(長崎県内のトップ地銀)十八銀行とふくおかフィナンシャルグループ(FG)の経営統合は、金融庁が強く働きかけたというような誤解の声が聞かれる。金融庁は銀行の自主的な経営判断を尊重しており、推進しているわけではない」と語った。

統合の動きがある中、地元の企業関係者へ向けて金融庁が説明会を開くのは異例だ。「地域金融行政に関する説明会」と称した会だったが、わざわざ金融庁の幹部が出向いたのは、十八銀行とふくおかFGの統合が予定より遅れているから。今年4月1日に予定していた経営統合を10月1日へ半年延期すると、1月20日に公表したことに起因する。同時に十八銀行とふくおかFG傘下の親和銀行との合併も、18年4月から同年10月へ半年延ばすとしている。

プラスの視点 アクセスランキング バックナンバー一覧 TOP