低金利の長期化や人口減などにより、地方銀行を取り巻く環境が厳しさを増している。一方で監督官庁の金融庁は「横並びで単純な量的拡大競争に集中するような銀行のビジネスモデルは限界に近づいている」と銀行に対し、プレッシャーをかける。 そんな中、銀行にとって活路の一つのなるのが「フィンテック(ファイナンスとテクノロジーを合わせた造語)」だ。地銀の中で先進的な取り組みを行っている福島県の東邦銀行・北村清士頭取と、フィンテックベンチャーとして存在感を高めるマネーフォワード・辻庸介社長兼CEOが、互いの提携の狙いなどについて語った(全2回)。

──地銀をめぐる経営環境は厳しさを増すと思われます。福島県が地盤の東邦銀行は東日本大震災という特殊な事情もあります。東邦銀行の課題について教えてください。

東邦銀行・北村清士頭取(以下、北村) 少子高齢化や人口の県外流出は非常に大きな問題としてとらえています。特に福島県の場合はそれが顕著で、210万人いた県民が東日本大震災の発生もあり、現在190万人まで減っています。

きたむら・せいし●1947年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、70年東邦銀行入行。取締役総合企画部長、常務取締役、取締役副頭取などを経て2007年から現職。(撮影:尾形文繁)

そこで従来から、「経営課題提案型営業」というものを重視してきました。この言葉は商標登録まで取っています。経営課題提案型営業とは、「お願い営業」からの脱却です。おカネを預けてください、借りてくださいではダメ。営業店と本部が連携したり外部専門機関と連携したりして、お客様に問題提起できるサポート体制を構築しています。

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