英国のEU(欧州連合)離脱決定や米国のトランプ政権誕生を契機に「ポピュリズム」(大衆迎合主義)という言葉が流行語のように広がっているが、その言葉の本質を認識している日本人は少ないかもしれない。昨年の発売以来、評判を集めている新書、『ポピュリズムとは何か』。その著者で千葉大学教授の水島治郎氏に、ポピュリズムの歴史やポイントを解説してもらおう。

みずしま・じろう●1967年生まれ。甲南大学助教授を経て、千葉大学法政経学部教授。専門はオランダ政治史、ヨーロッパ政治史など。(撮影:尾形文繁)

変化に敏感な欧州小国

最近の選挙で注目されたオランダ、あるいはデンマークなど北欧諸国は小国であるがゆえに時代の変化を受け入れて改革していくというところがあります。デンマークは1980年代初頭から風力発電を取り入れているし、障害者の社会参加でも先進的でした。オランダは世界で初めて同性間結婚を制度化した。結局、小国というのはある意味、実験場的な役割を担っていて、そこから大国が学ぶという流れができています。

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