いちのせ・くにお●1942年生まれ。山王ホテルの調理場勤務などを経て、70年に「キッチンくに」を開業。85年くに(現ペッパーフードサービス)設立。(撮影:尾形文繁)

──過去の経営危機をどう振り返るか。

2007年の心斎橋の暴行事件、09年のO-157による食中毒事故。あれがあったから今があるとつくづく思う。当時、「僕がやったんじゃない」という発想は持たず「自分の脇の甘さだ」とは周囲に言っていた。

心斎橋の件については、安易に委託経営にしてしまった部分もある。あれ以来、委託経営者の資質を見極めるための厳しい基準を作った。食中毒も、記者会見の模様が盛んに取り上げられ、売り上げがどんどん下がった。FCが潰れたら大変だと資金補助もした。本部も利益がないから大変だったが、社員は1人の脱落者も出なかった。

14年2月に、「ペッパーランチ」は食中毒事故前の売り上げをようやく超えた。売り上げをよくするため、大型店を出すなど攻めの経営をした。本物の復活につながっている手応えがある。既存店の売上高の前年同月超えが50カ月以上続いているが、驚異的なものだ。

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