「東芝社内の空気は、この間そうとう悪い。不正会計問題が発覚してからは、細かい間違いでも厳しく叱責され、職場はいつもピリピリしている」。東芝のグループ会社で働く40代の男性は話す。

品質管理担当のこの男性は東芝本社内で働くことが多く、そこで強く感じたのが、同社の「上司に逆らえない職場環境」だという。

「別の意見を持っていても、上司がこれで行くと言うと皆すぐに引き下がる。自己主張の強い人は徐々にラインから外されるので、大多数の人は沈黙するようになる」(同)

これは不正会計問題を調査した第三者委員会の「上司の意向に逆らうことができない企業風土が存在していた」とする指摘とぴたりと重なる。こうした環境だとやはり、「合理的な意見より、声の大きい人の意見が通る」(技術部門の20代男性)ようになってくる。営業部門だとその傾向はより顕著だ。

「部門全体で見ると人柄のいい人が多いが、出世するのはパワハラ的な人ばかり」(営業部門の30代男性)

この男性によれば、一連の問題後、顧客は注文を出すのに慎重になり、受注まで何カ月も要するような商談が増えているという。そのため「売り上げが立つのが遅れ、現場のいらだちは頂点に達している」。

待遇の悪化が響き人材流出は本格化

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