地政学あるいはパワーポリティクスは、距離が時として、死活を決する条件になる。ヨーロッパの諸国家は国境を接してせめぎ合い、干戈(かんか)を交え、興亡をくりかえしてきた。自国を保つには、隣国といかに距離をとればよいのか、をつきつめなくてはならない。それが国際政治の歴史で、現代も常に答えの求められる課題である。

グローバル化の昨今、日本も東アジアも当然、そこからまぬかれるわけにはいかない。ただ東アジアには、20世紀に入るまでに造り込まれてきた秩序体系があった。

いろんな呼び方があるが、わかりやすいように、ここではひとまず華夷(かい)秩序と呼んでおこう。文字どおり、「中華」と「外夷」の関係から成っていた。

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