▶▶Part1 自衛隊という組織

自衛隊の組織、人材、カネ 
予算は初めて5兆円超え、「兵士」の人手不足が深刻

2017年度の防衛関係予算は4兆8996億円、米軍再編関連費用を含めた総額は5兆1251億円となり、いずれも過去最高となった。政府の歳出抑制策の中でも、中国や北朝鮮の軍事的脅威に対抗するため、防衛費の増額が続いている。

防衛費については、三木武夫政権が1976年に国民総生産(GNP)比1%以内とする方針を閣議決定。80年代に中曽根康弘政権がこの枠を撤廃し、89年度まで3年度連続で1%を上回った。その後は10年度の1.008%を除いて1%を超えていない。第2次安倍晋三政権の発足後は防衛費が増額されてきたが、17年度も1%以内に収まっている。

防衛費は厳しい財政事情の結果として1%以内に収まってきたが、米トランプ政権で1%をめぐる議論が再燃する可能性がある。トランプ氏は日米安全保障条約について選挙期間中に「日本ただ乗り論」を述べていたが、就任後はその発言を控えている。それでも将来的には、日本の負担増や米国製兵器の購入を求めてくるのではないかとの観測が強い。

日本の防衛を担う防衛省と自衛隊だが、南スーダンへのPKO(国連平和維持活動)派遣の「日報」問題では、相変わらずのガバナンス不全が露呈した。日報をめぐっては、制服組である統合幕僚監部・陸上自衛隊と、防衛省内局の背広組との連携の悪さが目立った。両者の溝はそうとう深い。

高齢化と若手不足、自衛隊は戦えるのか

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