大競争時代に選ばれる大学とは?

2018年から18歳人口の減少が加速

18歳人口の減少が加速する2018年を間近に控え、大学をめぐる動きが慌ただしくなってきた。大学進学率は今や高校卒業者の半数に達するが、定員割れの大学は4割を超えている。その多くは大都市圏以外の地方私大だ(図表3)。

大都市圏に学生が集中する状況を是正しようと、文部科学省は16年度から私大の定員厳格化に乗り出した。補助金を不交付とする定員充足率の基準を段階的に厳しくする措置で、大規模大学の場合、18年度には定員の1.1倍以上を入学させると補助金がもらえなくなる。

「強硬措置」を受けて有力私大では合格者を絞り込み始めた。しかし、不合格者は「地方大学ではなく都市部の中堅私大に流れている」(小林浩・リクルート進学総研所長)。

一方、定員増に踏み切る私大も目立つ。今年度に入学定員を増やした私大の増加数を合計すると9412人に達し、16年度の3657人増を大幅に上回った(図表4)。 新学部・学科の設置に伴う定員増分も含まれるが、最も増やした近畿大学は既存学部のみ。18年度の定員増申請をみても、明治大学が既存学部だけで1030人増やす予定だ。

両校とも志願者の多い人気校だけに、従来の超過分を「定常化」する自信の表れに映る。大都市圏の私大では複数の学部、学科を受験する学内併願も増えている。求心力に陰りは出ておらず、少子化影響が強まれば二極化が進みかねない。

学費負担は重く入試改革も進む

学生や保護者にとって悩みの種は高騰する学費だ。私大の初年度納付金は平均で110万円を超えており、大学生の4割弱が日本学生支援機構の貸与型奨学金を受給している。卒業後に十分な収入を得られず返済を滞納する人も少なくない。

給付型奨学金を用意する私大は多いが対象者は限られ、財政面で余裕がなければさらなる拡充は困難(図表5〜7)。大学無償化が検討され始めたが、実現は未知数だ。

大学入試改革も進む。大学入試センター試験に代わり20年度から始まる「大学入学希望者学力評価テスト」の実施方針が今年度中に公表される予定。国立大学で推薦入試やAO入試が増えるなど、大学入試のあり方が大きく変わろうとしている。

日本の大学は大きな転換期を迎えた。これから選ばれる大学はどこか。独自ランキングなど各種データも充実した『本当に強い大学2017』から是非、読み取っていただきたい。

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