金融庁の旗振りでにわかに注目が集まるフィデューシャリー・デューティー(FD、顧客本位の業務運営)。その取り組みを進める現場の本音とは。(個別取材を基に座談会として構成した)

Aさん(40代)... 独立系運用会社のファンドマネジャー
Bさん(40代)... 大手銀行の信託部門行員
Cさん(50代)... 中堅銀行の資産運用部門幹部

 

──大手の金融グループが顧客本位の業務運営を行うことは本当に可能でしょうか。

A メガバンクグループが資産運用会社を持つこと自体、無理がある。象徴的なのはみずほフィナンシャルグループ。「One MIZUHO」戦略を標榜し、「銀行・信託・証券、資産運用などグループの機能が一体となって総力を発揮する」と言っている。これはグループの商品を売ると言っているに等しいが、顧客本位といえるのか。

B メガバンクグループでもFDは可能だろう。利益相反管理で運用会社が銀行や証券など販社の言いなりにならない体制を作ればいい。

C 要は自治権の問題だと思う。販社の要望でいろんな投資信託を作らされるのは植民地だ。独立性を保持する大前提は、運用会社が長期的に稼いでいることをグループ内できちんと示すこと。それができなければ、グループ再編で最初は独立性の高い形を整えたとしても、いずれ販社から社長が送り込まれるようなことになる。

──資産運用会社と銀行や証券のカルチャーの違いがよく指摘されます。

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