集団爆騰──。ダイエットの成功事例CMで知られるRIZAP(ライザップ)グループの株価が、子会社群も含めて急上昇している。

7月上旬につけた高値は、年初比でRIZAPグループが2倍、イデアインターナショナルとジーンズメイトが4倍。夢展望に至っては9倍だった。グループ全体を率い、RIZAPグループの大株主でもある瀬戸健社長はこう豪語する。「来期の成長も見込むと現在の株価はまだ割安。だから僕は保有株を売っていない」。

瀬戸社長は2003年4月、大学を中退してRIZAPグループの母体となった健康コーポレーションを設立した。ダイエット効果を売りにした豆乳クッキーの爆発的ヒットで、創業4年目の06年5月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場した。

健康コーポがダイエットジムのRIZAPを開始したのは12年2月のこと。その後、CM効果でジムは大ブレークを果たすが、それと同時に積極的に進めてきたのがM&A(合併・買収)だった。

買収で50社を超えた連結子会社群

連結子会社の数は12年3月末で8社。それが16年3月末に23社となり、17年3月末には51社へ倍増した。ただし、有価証券報告書では、半数ほどの子会社しか社名が公表されていない。そこで本誌は民間調査会社の東京商工リサーチのデータと取材を基に、全子会社をリストアップした。

社名に「健康」「RIZAP」と入る企業は、健康コーポがジムなどの新事業を立ち上げるために設立した会社。逆に社名に「健康」「RIZAP」がない子会社は、M&Aによって傘下に収めた会社だ。上場会社は6月に買収したばかりの堀田丸正も含め8社ある。それらはいずれも、7月上旬にかけて株価が大きく上昇した。

子会社の顔ぶれを見ると脈絡のない買収を続けているように思える。が、会社側には一応の理屈がある。それは「きれいになって自分を変えたい」といった、自己の欲求を満たす商品やサービスを提供する「自己投資産業」の企業を対象にしているというものだ。インテリア雑貨やアパレルの企業がそれに該当する。「ぱど」など情報・出版系の会社は、それら自己投資企業の認知度を高める宣伝に活用する考えだ。

買収戦略のもう一つの特徴は、業績不振企業が対象であるということ。上場子会社8社中、4社が直近決算で最終赤字となっている。PBR(株価純資産倍率)1倍割れの割安な企業を狙っており、瀬戸社長は自社のM&A戦略を「村上ファンド的手法」と呼ぶ。

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