最低賃金が9月末から10月中旬にかけて引き上げられる。最低賃金は被雇用者に支払われる賃金(時給)の最下限を定めたもの。違反すれば罰金が科されることもある。

今回の引き上げ額は全国平均で25円。昨年度と同額で、比較可能な2002年度以降で最大だ。上昇率は3%に達する。

働く人にとって、過去最大の上げ幅は歓迎すべきことだ。それでも、日本の最低賃金にはさまざまな問題がある。

まず、国際的に見て水準が依然低い。OECD(経済協力開発機構)は今年4月に出した対日経済審査報告書で、その引き上げを提言した。報告書は、「日本の最低賃金は中位賃金の40%であり、OECD諸国の中で最も低い国の一つ。50%に向けて引き上げるべきだ」としている。

中位賃金とは、フルタイム労働者の平均賃金の中央値のこと。中位賃金比40%である日本の最低賃金の水準は、OECDの先進31カ国のうち5番目に低い。31カ国平均の52%と比べると、大きく見劣りする。

日本は労働生産性が上昇しているにもかかわらず、賃金上昇が追いついていないとOECDは指摘する。両者の乖離はOECDの平均に比べ2倍以上ある。

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