環境省が設置した「カーボンプライシングのあり方に関する検討会」。6月2日の第1回会合で、衝撃的なデータが次々と示された。

「日本の国民1人当たり温室効果ガス排出量は、主要先進国では米国に次いで多い」

「1995年比ではほかの主要国と異なり、日本では1人当たりの温室効果ガス排出量がほとんど減っていない。再生可能エネルギーを積極的に拡大させてきたデンマーク(4割以上の減少)、英国(3割以上の減少)などとは極めて対照的」

「炭素生産性(国内総生産/二酸化炭素〈CO2〉排出量)も低迷。スイスやスウェーデン、デンマークなどが飛躍的に伸ばしているのに、日本は95年比でほとんど変わっていない」

日本のCO2排出量の内訳(2015年度)を見ると、「電力由来」(電力会社から購入する電気や熱に由来する排出)が全体の32%を占めている。

電力分野のCO2排出が高止まりしている最大の理由の一つに、石炭火力発電所の新増設を続けてきたことがある。15年度の石炭火力の発電電力量は90年度比で約3.7倍に増加している。

石炭火力は低コストである一方、LNG(液化天然ガス)火力と比べて倍近い量のCO2を排出する。その石炭火力を一貫して拡大させてきたことが、CO2削減の遅れにつながっている。

石炭火力の拡大と裏腹に、設備稼働期間中にCO2をほとんど排出しない再生可能エネルギーの導入は立ち遅れている。発電電力量に占める再エネの割合は、スペイン40.3%(14年)、ドイツ27.6%(同)に対して日本は14.6%(15年)。米国の13.4%(14年)に次いで低い。

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