会話やメールは、ちょっとした言葉を添えるだけで印象ががらりと変わる。特に依頼やお詫びなどを伝える際には、謙譲の表現や感謝の言葉を挟むと効果的なことがある。国語講師で『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』の著者でもある吉田裕子氏の解説を交え、「印象を変える一言」を学んでみよう。

『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』著者の吉田裕子氏

シーン1 お願い
過度な敬語表現は慇懃無礼になる

アポ取りや業務の依頼など、仕事を進めるに当たってお願い事をしたことがない社会人はいないだろう。その際、多くの人は失礼に当たらないように「恐れ入りますが」といった一言を自然につけているはずだ。

恐れ入るを漢語表現にすると「恐縮する」。どちらも遠慮の感情を表し、感謝やお詫びの意を示すときにも使える。その点で万能な一言だが、吉田氏は「多用して同じ文言が続くことにならないように」とアドバイスする。「不躾(ぶし つけ)ですが」や「差し支えなければ」といった表現もある。語彙を増やして表現が単調にならないように気をつけるべきだろう。丁重にお願いするときは、「お手間を取らせますので誠に申し上げにくいのですが」という文言から始めると、「読み手の印象も変わるはず」(吉田氏)だ。

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