深セン市内のDJIのショールーム。女性(右)のハンドモーションで中央のドローンが飛ぶ光景は、SF映画のようだ

入山章栄氏は華為技術(ファーウェイ)のほかにもう1社、中国・深センに本社を置く未上場企業を訪問した。ドローンの世界最大手、DJI(大疆創新科技)だ。

「賢いね!」。入山氏が歓声を上げて見つめるのは、今年5月発表の新製品・スパーク(上写真)。手の動きに合わせて空中に舞い上がり、停止して写真を撮影、最後に手元に舞い戻ってくる。まるで忠犬のようなドローンだ。操作の手軽さに加え、重量もわずか300グラム。旅先での記念撮影のため、かばんに入れて持ち歩くこともできる。

こういった個人用製品以外に、映画撮影や農業など法人向け製品も手掛ける。空飛ぶロボットであるドローンの産業利用は今後拡大が見込まれる。DJIの企業価値は約100億ドルと試算されている。企業価値10億ドルを超えるベンチャー企業をユニコーンと呼ぶが、DJIは世界で14番目に大きなユニコーンだ(米CBインサイツのデータ)。

本社広報を担当するケビン・オン氏は、「未上場のため業績について詳しく話せない。でも僕が入社した2年前、世界の社員数は6000人だった。それが今は1万1000人だ。この増え方から収益の伸びを想像してほしい」と説明する。

企業成長のドライバーとなったのは、13年に発売した4枚羽根のドローン・ファントム。この機種はすでに4世代目に突入した。ほかにも折り畳み式の小型機や、10キログラムの荷を搭載できる大型農用機など、同業他社がまだ手掛けていない先端的な製品を矢継ぎ早に投入してきた。

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