毎年高い注目を集めるOECD(経済協力開発機構)の教育統計「図表でみる教育」の最新版が9月に公表された。

日本の教育の問題点として、家計の教育費負担の重さや教員の長時間労働などを指摘している。

たとえば、高等教育に対する総教育支出に占める公財政支出の割合は、OECD平均が70%で、日本は34%にすぎない。教員の年間の総法定勤務時間数はOECD平均が初等教育(小学校)で1611時間、前期中等教育(中学校)で1634時間なのに対し、日本は1891時間だ。

高等教育のメリットが個人にとって大きいことも示された。国別・男女別に見ると、スイスやチリの女性のケースを除き、総利益が総コストを上回る。OECDのアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長は「日本は1人10万ドルと、高い高等教育コストがかかるが、大卒者とそうでない人の所得格差は35万ドルもあり、OECD平均と比べても高い」と話す。

一方、コンピテンシーや先端知識のネットワーク構築にとって極めて重要だとOECDが位置づける留学生(自国からの送り出しと他国からの受け入れ)を国別に比較したデータも興味深い。シュライヒャー局長は「日本は依然として海外からの留学生の流入が低い水準にあるが、その割合はここにきて増えている。むしろ日本の学生の海外留学が伸びていない。スイスやアイルランドのように、日本の大学はもっと留学が学生のメリットになるようにするべきだ」と指摘する。

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