仮想通貨への注目度が高まり、近年は関連する投資セミナーも盛んだ。ただその中身は、取引所で扱われていない「未公開コイン」を勧める場になっているケースが少なくない。

「価値を高騰させるための準備はできている。(プロジェクトの)目的、主要人物、事業戦略などの観点から考えるに、最低でも100倍以上の価値高騰は堅いと思っている」。10月14日に都内で開かれたASEC(エーセック)コインのセミナーに記者は潜入。その場で若い男性講師はこう語った。

参加者は200人近くいたとみられ、50〜70代の年配者が多かった。会場で配られたのは購入申込書と代理店契約を勧める資料。最低購入額は10万円で、代理店になってコインを販売すると売上額の10〜15%が報酬としてもらえると記されていた。

コインの総販売代理店の代表だという男性講師の話を要約すると、まず独自のブロックチェーンを開発し、東南アジアでフィンテックビジネスの後押しをし、そこで得た収益を現地の貧困問題の解決に充てることが事業の目的となる。会場には男性講師の言う「主要人物」も姿を見せた。その人物は、元タイ外相のカセー・チャナオン氏。事業運営元兼コイン発行元の会社の最高顧問に就いているという。

3時間に及んだセミナーの中で際どい発言だったのが、「100倍以上の価値高騰は堅いと思う」という部分だ。国民生活センターは、投資勧誘において「断定的な判断の提供」がトラブルの原因になるとして警鐘を鳴らしている。

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