電子通貨への対応を急ぐのはメガバンクだけではない。地方の金融機関も地域版電子通貨を発行し、新しい収益源の可能性を模索している。

大ヒット映画『君の名は。』の舞台として知名度が上がり、国内外からの観光客が急増している岐阜県・飛驒高山地域。この地域に根差している飛驒信用組合(通称ひだしん)が、今年11月をメドに地域版電子通貨「さるぼぼコイン」を発行する。「さるぼぼ」とは、この地方に昔からあるサルの赤ん坊を模した赤い人形のこと。街中や土産物店で頻繁に目にする地域のシンボルだ。地域金融機関初の試みということで、全国から視察団が訪れている。

地域のシンボル「さるぼぼ」

開始当初の加盟店は約100

さるぼぼコインは、スマートフォン上のアプリに現金をチャージし、加盟店の店頭にあるQRコードを読み取ることで利用できるサービスだ。具体的には、スマホの画面でユーザー自身が支払う金額を入力し、決定ボタンを押せば決済が完了する。加盟店の対象エリアは飛驒市、高山市と白川郷で有名な白川村の3カ所で、開始当初の加盟店数は約100を見込んでいる。

チャージできる場所はひだしんの窓口に限られるが、早期にクレジットカードや既存の預金口座との連係を予定している。電子通貨にはSuica(スイカ)やnanaco(ナナコ)といった企業が発行するものもあるが、預金口座と連係できる点が金融機関ならではの強みだ。ほかにもチャージ時に1%(来年3月までのキャンペーン中は2%)のコインと同じように使えるポイントを付与することで、ユーザーの囲い込みを図ろうとしている。

プラスの視点 アクセスランキング バックナンバー一覧 TOP