調剤チェーンで「付け替え請求」が発覚する契機となったクオール薬局秋田飯島店

少しでも売上高、利益を伸ばしたい──。一般的な企業であれば、こうした経営効率の追求は大原則だ。とりわけ上場企業は株主の厳しい視線も浴びている。だが、過度な経営努力は、時に倫理のタガを外すまでに至る危険性がある。

医療業界もその例外ではない。より高い倫理性が求められるにもかかわらず、過度な経営効率の追求がたびたび不正を招いている。その象徴が、大手調剤薬局チェーンなどで発覚した、いわゆる「付け替え請求」問題である。薬局の料金(調剤報酬)が複雑なのを隠れみのにし、患者や国民から不当に金銭を得ようとする行為が、業界内で相次ぎ発覚しているのだ。

処方箋を「付け替え」収益が大幅にアップ

付け替え請求問題が最初に発覚したのは、当時、調剤チェーンの業界団体である日本保険薬局協会の会長会社だった東京証券取引所1部上場の大手「クオール」(約700店舗)だ。医薬専門紙「リスファクス」が今年4月14日、秋田地区で同社の複数店舗が協力し、門前薬局の料金を不当に引き上げようとした事実を報道した。付け替え請求と呼ばれる不正の実態が明るみに出た。

どのような不正だったのか。ポイントは、薬局が患者から処方箋1枚を受け付けるごとに1回取ることができる「調剤基本料」である。

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