共和党支持者の間ではトランプ大統領への支持率は8割。高い支持を背景に強気の姿勢を崩さない(AFP/アフロ)

10月25日、ドナルド・トランプ米大統領は「共和党内には『グレートな団結』がある」と発言した。

これは、アリゾナ州選出のジェフ・フレーク上院議員によるトランプ批判に対抗したものだ。フレーク上院議員は、来年の中間選挙への不出馬を表明したうえで、トランプ大統領の言動を「無軌道で、でたらめで、みっともない」と批判。仲間の共和党議員にも「トランプ大統領の言動をこれ以上許容せずに声を上げるべきだ」と呼びかけた。

身内からの批判はフレーク上院議員にとどまらない。トランプ大統領は10月8日、来年の中間選挙に出馬せず引退することを表明した共和党のボブ・コーカー上院議員に関し、「コーカー氏は再選するため、私からの支持を『懇願』した。私が『NO』と言うと彼は撤退した」とツイートした。これに対してコーカー上院議員は、「私は(トランプ大統領からの支持について)結構です(No Thanks)と言った」、「ホワイトハウスは(トランプの面倒を見る)『大人の託児所』になっている」と反撃し、非難合戦が繰り広げられた。

さらに元米大統領のジョージ・ブッシュ(子)氏も加勢している。ブッシュ氏は10月19日、ニューヨークでの演説で、名指しこそしなかったが、「偏狭さや白人至上主義、うそによって国民の品格がすさみ、米国の民主主義が脅かされている」として、トランプ大統領を批判した。

この3氏だけを見ると、身内の共和党を敵に回したトランプ大統領はいよいよ「レームダック」(死に体)か、と考えてしまいがちだが、これらのトランプ批判に追随する現役共和党議員はほとんどいないだろう、というのが一般的な見方だ。

カギは来年の中間選挙だ。フレーク上院議員、コーカー上院議員、ブッシュ氏の3人は、選挙の洗礼を受けなくてもいい立場にある。しかし、選挙を控えた現役の共和党議員がトランプ批判に同調するには、三つの鬼門が待ち受けている。

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