超強気|武者リサーチ代表 武者陵司
「今は大転換点20年に4万円も」

むしゃ・りょうじ●1949年生まれ。横浜国立大学経済学部卒。73年、大和証券入社。米国勤務を経て97年、ドイツ証券入社。2005年副会長。09年から現職。(撮影:風間仁一郎)

日本経済や日本株は現在、歴史的転換点にある。冷戦が終わった1989年12月以来で、大きさでは100年に一度、超弩級の転換点だ。

冷戦下で日本経済が高い成長を続けたのは「地政学上、日米同盟が重要だ」と米国が位置づけたからにほかならない。50〜90年の日本企業は米国の技術を活用し、有利な為替条件の下、主に米国に輸出し高い利潤を得た。ところが冷戦が終わりに近づくと、米国は日米半導体協定などで日本を目の敵にし始めた。

今起きているのはこの逆のことだ。中国が台頭してきた結果、日米同盟が再び重要になるからだ。中国は名目GDPで2009年に日本を抜き、16年にEUを抜いた。このままいくと26年にも米国を超える。米国は覇権国の座を譲ることになりかねない。

世界覇権を維持するために、米国はドル高政策を打つに違いない。ドル高になれば名目GDPで世界首位の座を守れるからだ。

企業収益力が過去最高に

地政学上の理由だけではなく、日本の未来が明るいと見る理由はほかにもある。それは日本企業の収益力が史上最高水準になってきていることだ。日本メーカーは、テレビやスマートフォン、パソコンといったエレクトロニクスの中枢製品で惨敗した。が、イメージセンサーやアクチュエーター、モーターなど周縁分野では圧倒的なシェアを誇っている。

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