中国における5年に一度のビッグイベント、共産党大会が先日閉幕した。特に今後の5年間を担う政治局常務委員に誰が選ばれるかに注目が集まったが、習近平国家主席派が以前より増え、独裁色が強まったという見方が一般的だ。

期待の50代若手候補は落選し、留任が取りざたされた王岐山氏の名前もなく、経済の舵取りは誰がやるのだろうかとちょっと不安になった。

中国の経済は緩やかで安定しているように見えるが、先日北京で会った金融関係者の口からは、「今年が特に政治の年なのではなく、習近平政権になってからはつねに政治なのだ」「習主席は当初から経済政策など考えていない」と手厳しかった。そして「政府トップがそうだから、金融当局および国有銀行のトップたちも政治ばかりしている」と批判する。

一帯一路という政策がもてはやされているが、中東、インド、中央アジアだけでなく、東南アジアに進出した中国企業からは「文化、商慣習が違いすぎてとても入っていけない」との弱気な声が聞こえている。中国には華僑ネットワークがあるから入りやすい、と言う日本人がいるが、「現地の華僑も中国政府のやり方をおそれて手を出さない」(同)らしい。

各国政府が中国マネーを当てにして事業を進めたものの頓挫するプロジェクトが多いのは、実務がスムーズでないことも大きい。ただプロジェクトが失敗でも相手国を借金漬けにして支配できるので目的は達成されるわけだ。

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