うしお・じろう●1931年生まれ。東京大学法学部卒業、米国留学などを経て64年にウシオ電機を設立。経済同友会代表幹事、経済財政諮問会議議員などを歴任し財界でも長年活躍。(撮影:今 祥雄)

私が土光臨調(第2次臨時行政調査会)に加わっていた1980年代前半は、海外でも通用するような存在になるにはどうすればいいか、などと考える日本企業は少なかったように思う。

しかし、土光臨調のときに打ち出した「官から民へ」の行政改革は、海外の投資家にとても歓迎され、外国人の株主を増やすことにつながった。外国での資金調達も容易にできるようになり、日本の大企業は米国などからカネを集めだした。

土光臨調というのは振り返れば日本経済の大きな転換点で、結果的に平成期におけるグローバル経営の道を開くことにもつながったんだ。

ただ、それは日本企業にとって、外国の株主に経営を厳しく監視されることの始まりでもあった。

特に米国の株主というものは、年初の株価と比べて年末の株価が上がっていないと気に入らない。そうなっていないと株主総会などでガンガンやられる。そこで日本企業は彼らに納得してもらうよう経営を変えることになった。ROE(自己資本利益率)といった経営指標も拡充した。もちろん、会社経営において中長期的な改革はさらに大事。海外の株主にはそういったことも伝えなくてはならない。

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