[今週の眼]小峰隆夫 法政大学大学院教授
こみね・たかお●1947年生まれ。東京大学卒。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2008年から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

日本は経済対策、経済戦略の国である。最新のものは、2014年12月27日に決まった緊急経済対策と「まち・ひと・しごと創生総合戦略」だが、政府は約1年前の13年12月にも「好循環実現のための経済対策」を、そのまた約1年前の13年1月にも「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を決定している。成長戦略も毎年決定されている。

以下省略するが、ほぼ毎年のように何らかの経済対策、成長戦略が打ち出され続けている。毎年対策や戦略が必要になるということは、過去の対策・戦略の効果が乏しかったことを証明しているようなものだ。

国民も、政治家も、役人も、実態以上に過度に「政府が経済をコントロールできる」と考えすぎているのではないだろうか。

数だけではなく、内容的にも特徴がある。まず、文書全体が長く、項目数がやたらと多い。最新の戦略は、文書で61ページ、その後に付属文書として83ページもの工程表がある。私は正直言って「この文書全体を読む人は日本に何人いるのか」と疑問に思ってしまう。

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