円安進行で為替差益を期待できる海外金融商品の魅力が高まっている。将来的な物価上昇による円資産の目減りを懸念する人たちにとっても、海外金融商品は資産防衛の有力な選択肢になるだろう。

とはいえ、海外の金融商品を直接購入するのは言葉の壁もあり不安。そういう初心者でも手軽に海外に投資できるのが投資信託だ。投信なら間接的に海外の株や債券、さらには不動産にも投資できる。

投資情報会社モーニングスターの集計によると、2014年の1年間で投資家の「買い」が「売り」を上回って、資金純流入となった「売れ筋投信」は図表1のようになった。いずれも海外資産を投資対象としており、低金利が続く日本国内では得られない高い利回りを目指す商品だ。

資金純流入額ランキングで1位となったのは「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信」(米ドルコース、毎月分配型)。ガスや電力の供給網を運営する英ナショナル・グリッドをはじめとしたインフラ関連企業の株式を主な投資対象とするファンドだ。昨年1年間で一気に純資産額1兆円超のファンドに成長した。

急拡大は、販売会社である野村証券の営業力も大きいのだろうが、13年8月から続く毎月250円(1万口当たり)の分配金が投資家を引き付けていると思われる。分配金利回り(年間分配金÷基準価額)は20%近い。同ファンドは資金が急激に集まったことで、昨年8月末にいったん募集を停止。9月初めに販売を再開したが、12月20日には再度の販売見合わせ措置を取っている。

ランキング2位は「ピクテ新興国インカム株式ファンド」(毎月分配型)。中国工商銀行や南アフリカの通信大手MTNグループなど、新興国の高配当利回りの株式に広く投資する。月75円の分配金(1万口当たり)を3年以上維持している安定性が評価されているようだ。

3位は「ラサール・グローバルREITファンド」(毎月分配型)。REIT(不動産投資信託)とは、投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃料や売却で得た利益を分配する商品。同ファンドは、米国を中心にオーストラリアや英国など各国のREITに投資している。

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