福岡・天神で公演するLinQ。オリコンCDランキングでは10位以内の常連で、今やメジャーに近付いた

福岡・天神。

家電量販店の11階ホールでは毎週土日、同地に拠点を置くアイドルグループ、「LinQ」の公演が開かれる。2日間で約700人の集客力だ。2013年にはワーナーミュージックと契約し、メジャーデビューを果たした。オリコンCDランキングで最高2位も獲得、地方発の“ご当地アイドル”として、いま最も成功した例である。

アイドル専門局「下北FM」(東京・下北沢)でメインMCを務める大蔵ともあき氏は、「名古屋や福岡など地方都市が熱い。特に福岡は30ものグループがしのぎを削る最激戦区」と分析する。

大手芸能事務所のホリプロは10年から毎年12月、ご当地アイドル1位を決める「U・M・U AWARD」を主催。14年優勝者の「乙女の純情」も福岡出身であり、「4度目の挑戦で目標を達成できた。次はCDデビュー」(リーダーの恋子)と夢を語る。

U・M・Uのプロデューサー、阿部悟氏は福岡に限らず、「各地でご当地アイドルが増えたのは11年の東日本大震災以降だった」と振り返る。「絆」が求められ、郷土愛、地域おこしの気持ちの高まりも後押ししたようだ。

加えて10年前後から、AKB48の爆発的ブームが起こり、ご当地アイドルはじわじわ市民権を得ていった。

「(AKB48の姉妹グループで名古屋地盤の)SKE48が軌道に乗り、地方でもアイドル運営が可能とわかった」と語るのは、「ももいろクローバーZ」を擁するスターダストプロモーション芸能3部の長谷川ミネヒコ氏。同社が地方に活路を求めたのは、「東京でアイドルが飽和し、新しくやろうとしてもコンセプトが被る。ならば新幹線で日帰りできる所で立ち上げよう」、という理由だった。

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