東京証券取引所が公表した2014年投資主体者別売買動向を見ると、買い主体に大きな変化のあったことがわかる。

「アベノミクス相場」の盛期であった13年に、日本株の最大の買い手は外国人投資家であった。実に15兆1196億円という未曾有の買い越しである。ところが、14年には、わずか8527億円の買い越しだった。

外国人投資家、特にヘッジファンドは、14年の年初から激しい売り買いを繰り返してきた。10月31日に日本銀行が追加緩和を発動したことから、かろうじて買い越しとなったが、日本株は単なるトレーディングの対象に格下げされたのが実態である。

その背景には、アベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)に対する期待の剥落がある。

アベノミクスの第1の矢および第2の矢は、財政の出動による公共投資の拡大と、日銀による超緩和政策であった。この二つの矢は、十分な景気浮揚・株高効果があったが、そのスキームは1990年代に自民党政権が繰り返した「総合経済対策」の二番煎(せん)じにすぎない。

平成バブル崩壊を受けて、自民党を主とした政権は92年から00年まで、都合8回、事業規模で122.9兆円に達する大規模な経済対策を行った。こうした総合経済対策が、カンフル剤的な効果はあっても、中長期的な日本のパフォーマンスを向上させるものではないことはすでに歴史で証明されている。そして現在の財政の疲弊も、実はこの経済対策の乱発が直接的な要因ともなっている。

外国人は失望売り

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