国際分散投資の入口として、まず米国株を取り上げたい。個別株投資が難しいという初心者は米国株全般に投資できるETF(上場投資信託)を活用しよう。ETFは信託報酬(運用・管理の対価)が投資信託の数分の一と低いのもいい。

米国株全体の動きを示す指標として、世界の投資家が注目するのがS&P500株価指数だ。同指数はアップルやエクソンモービルなど、米国を代表する時価総額が大きい主要企業500社の平均株価。世界中に上場する多くの金融商品の値動きにも影響を与える重要な指標だ。

[図表1]
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 ポイント                                    
米国上場ETFは日本より種類が豊富

S&P500指数に連動するリターンを得るには、「SPDR・S&P500・ETFトラスト」など米国上場のETFを購入すればいい。外国株になじみの薄い投資家は、どのようなニュースがS&P500指数を動かす要因となるのかを追うことから始めるといいだろう。

米国市場には世界各国に投資するETFが豊富に上場している。これも活用したい。「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」の投資先は米国51%、日本8%、英国7%など先進国を中心に分散されている。

「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF」は、中国や台湾を中心にした新興国に幅広く投資するファンドだ。このようなETFを保有すれば、おおむね世界の市場規模に比例する形で、手軽に国際分散投資ができる。これらと類似の投資テーマの投信を保有しているなら、ETFへの乗り換えを検討するのもいいだろう。年間の信託報酬の違いは長期保有の投資家にとってリターンにおける大きな差となる。

米国株の配当金に着目した投資法もある。「SPDR・S&P・米国高配当株式ETF」は、配当利回りの高い銘柄にのみ投資して、株の値上がり益と年4.8%を超える配当の両方を狙う。

ただし、得られた配当をすべて同ETFに再投資すると仮定した場合、S&P500指数との相関は0.96と非常に高い値になる。これは、どちらに投資してもリターンはほぼ同じことを意味する。配当の高さが必ずしも有利ではないと念頭に置いておこう。

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