安定した分配金収入を得る手段として、また資産の分散先としてREIT(不動産投資信託)は主要な投資対象の一つに含まれる。ただ、東京証券取引所上場のJ-REITの価格は昨年の上昇で過熱感が強まり、足元では調整局面に入ったようだ。そこで米国などの海外REITに目を転じてみよう。

米国の不動産市況は堅調だ。S&Pケースシラー指数を見ると、多くの地域でサブプライム危機後の地価下落からほぼ回復した。ニューヨーク中心部のマンハッタンにある高級マンションの価格も史上最高値を更新している。また、住宅ローンの延滞率も低下を続けるなど不動産市場の地合いはよく、過去1年を見れば米国REITは大きく上昇している。

ポイント           
利上げは必ずしもマイナスでない

REITは借入金でレバレッジを利かせて不動産を購入しているので、米国が利上げに転じれば金利支払いが増えて減収要因となる。だが、利上げ後も緩やかなインフレと健全な経済成長が続くなら、将来的にも物件価格や賃料が上昇する期待があり、必ずしもREIT価格の下落要因とはならないだろう。

米国REITに投資するなら投資信託よりもETFを活用したい。米国REIT投信の人気は根強いが、その多くは割高な手数料と「タコ配」と呼ばれる過剰な分配金が指摘されており、投資家に有利とはいいにくい面もあるからだ。

東証には「iシェアーズ米国リート・不動産株ETF(ダウ・ジョーンズ米国不動産)」というETFが上場している。決済が円建てで日本株と同じように取引できるので、投資初心者には利点がある。ただ、売買高が少なく、適正価格と乖離した値付けがされることもあるため、米国上場ETFの取引を勧めたい。

プラスの視点 アクセスランキング バックナンバー一覧 TOP