外務省が2016年度からの入省者にTOEFLで100点以上を取得させることにした。まず英検準2級から始めれば100点は夢ではない(アフロ)

前回、筆者は読者に「意思も能力もあるライバル」がいる場合は、「逃げる」ことも一案であると勧めた。たとえば、30代のうちにニューヨーク支店かロンドン支店で勤務することが、将来の幹部への登竜門となっている会社があるとする。あなたのライバルが帰国子女で、バイリンガルだ。あなたの英語力はTOEFL(iBT)で100程度。とはいえ、これではライバルに英語力で劣ると思っても、競争から逃げる必要は全然ない。

TOEFLで100を取れるならば、米国のイェール大学、南カリフォルニア大学の入学許可がぎりぎりで得られる。この程度の英語の基礎力があれば、あとは現場で鍛えれば、仕事のうえで迷惑をかけないレベルの英語力は半年くらいでつく。会社員や公務員が海外勤務をするときに問われる英語力は、大学生のスピーチ・コンテストとは異なる。英語を通じて仕事で業績を挙げることができればいいのだ。

もっとも大学時代、英語をあまり勉強せず、高校でも英語が得意でなかったという人の場合はどうすればいいのか。いきなりTOEFLを受けることは勧めない。試験結果が極端に低いスコアだと、学習意欲をなくすだけだ。職場での競争に勝ち抜くために、どうしても米国か英国の支店で勤務したいという場合にはどうしたらいいのだろうか。

筆者は、ある水準を超える基礎力があれば、どのような問題でもあとは努力でカバーできると考えている。事実、外務省では、外国語を習得する適性には欠けるが、人並み外れた努力で首相や外相の通訳になり、その言語の第一人者として専門家集団の中で認知されるようになった人を何人も見ている。

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