ゴールデンウイーク真っただ中の5月1日。東京・渋谷のビルの一室は、真剣な表情でパソコンと格闘する人であふれていた。総勢40人、ほとんどが20~30代の若手ビジネスパーソンだ。彼らが休日返上で取り組んでいるのは、プログラミング。参加者の大半が初心者で、午前11時から午後9時まで10時間、パソコン上で教材をどんどんこなしていく。これが7日間続くという。

「イナズマ1週間」。そう名付けられた超短期集中講座を運営するのは、プログラミング教室のTECH CAMP(テックキャンプ)だ。通常の講座期間は1カ月だが、イナズマは同じ内容をわずか1週間でこなす。教材が終わる頃には、ウェブのアプリケーションやiPhoneアプリなどを自力で開発できるレベルの力が身に付くという。

イナズマの受講料は約12万円(学生は半額)。連休の時間とおカネをつぎ込んでまで、なぜプログラミングを学ぶのか。

「社内でキャリアアップしたいから」。自費で参加した、大手製薬会社で働く30代の男性はそう話す。MR(医薬情報担当者)として働くが、マーケティングを統括する部署への異動を希望している。

「会社は社員に英語を習得させようとしているが、皆が勉強しているので差別化できない。医療業界はIT化が遅れていてチャンスも多い。自分はウェブやスマートフォンアプリを使った新しいマーケティングをやりたいので、プログラミングができれば会社にアピールできる。実際にサービスを作るときにエンジニアと同じ目線で話せれば、よりいいものになると思う」

どの産業もITは必須 プログラミングで差別化

ビジネスパーソンがプログラミングを学ぶ意義は大きい。今やどの産業もITなしにビジネスは成り立たないからだ。文系ながら、プログラミングでITを自在に操るすべを身に付けて活躍する人も増えている(→関連記事へ)。プログラマーにならなくても、考え方を仕事に活用できる(→関連記事へ)。グーグルのラリー・ペイジ、アマゾンのジェフ・ベゾス、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ……今をときめく経営者がプログラマー出身なのも偶然ではないだろう。

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