白熱する米国大統領選挙。共和党の候補者指名争いでは、クルーズ上院議員が撤退を表明したため、トップを走るドナルド・トランプ氏の指名が確実な情勢になってきました。

選挙戦に名乗りを上げた当初は、過激な発言によって一部の層の受けを得るだけで去って行く泡沫候補かと思われていました。が、幅広い支持を味方に付け、民主党指名の最右翼ヒラリー・クリントン氏を打ち負かす勢いです。

彼の主張を丸呑みすれば、昨年末にようやく大筋合意に至ったTPP(環太平洋経済連携協定)は頓挫してしまうのか? あるいは、メキシコとの国境に万里の長城のような壁が建設されてしまうのか? 日本や韓国から米軍は引き揚げ、自国軍のみで国防を担う時代が来るのか?

実現可能性はともかく、彼が支持を集める背景には、先進国を中心に世界的な広がりを見せつつある移民排斥、過剰なナショナリズムの高揚があります。

11月の大統領選に向け、米国は、世界はどこへ向かっていくのか。識者の意見を中心にピックアップしました。(2016年5月5日初出)

(週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘) (週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘)