来週月曜日発売の『週刊東洋経済』最新号の内容を一足お先に、どこよりもわかりやすく紹介。最新号の第1特集は「IoT(モノのインターネット)」。そして東芝や日本郵政トップを歴任した「西室泰三」を中心に、過去の振り返りから近未来の先取りまで、タイムレスでお届けします。

ソフトバンク孫社長が最高額のM&Aに見る夢

すべてがネットでつながる社会

じめじめとした暑さが去らない今週、小売業界では優勝劣敗が加速しています。GAPは低価格ブランド「オールドネイビー」を日本から撤退、三越伊勢丹HDも傘下の郊外百貨店を次々と閉鎖しています。ネット通販では得られない体験を提供できない店舗は生き残れません。

第1特集は「IoT発進!」。あらゆるモノがインターネットにつながった世界では何が起こるのか。ソフトバンクが日本史上最高額の買収をした英ARM社。孫正義社長の目に見えるのは、人工知能が人間の知能を超える「シンギュラリティ」の世界です。「IoTは最大のデジタル革命だ」と見るARM創業者のヘルマン・ハウザー氏は、声によるインターフェースの広がりを予見します。

IoT金脈」とも言えるビジネスチャンスの拡大で、商流や事業領域も変化します。GEはエアライン会社になり、自動車ディーラーは不要になるかもしれません。アマゾンが家電メーカーの牙城を切り崩し、工作機械のファナックの社是すら根本から見直しを迫っています。

さまざまな産業でIoTベンチャーが勃興し、業務効率化や工期短縮に威力を発揮します。放射線量まで「見える化」されていきます。

特別リポートでは、プロ経営者でも最高齢世代にある西室泰三氏の20年史を振り返ります。東芝相談役時代の最後のインタビューも収録。気さくな人柄がうかがい知れます。

彼が東京証券取引所社長だった頃、私は証券業界を担当していて、「日興證券、上場廃止へ」という大見出しが日経1面トップを飾り、一瞬冷や汗をかいたことを思い出します。西室氏も夜討ち・朝駆け攻勢を受けていましたが、飄々とした受け答えが世紀の大誤報を招いたのかもしれませんね。

(週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘) (週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘)