今週号の第1特集ではメディアを総まくり。中でも電通の問題は、旧態依然とした“体育会系”の企業体質が最先端のインターネット・IT分野にうまく適合できず、大きな失敗を犯してしまった典型例と言えるでしょう。今回は、2009年6月13日号の第1特集「電通vs.リクルートvs.ヤフー」を復刻します。

電通「過労死」「不正請求」の根因はここにあった!

枠組みを超えた広告業界サバイバル

当時、リーマンショック後の企業広告の急減で、王者・電通が実に106年ぶりの最終赤字に転落。新聞、雑誌、新聞、テレビもメディアとしての地盤沈下を指摘され、広告が激減していました。

一方、電通以上の収益力を持つリクルートは、電通とは対照的に時代の変化に機敏に対応する柔軟さで安定収益を保ちます。創業者の江副浩正氏は、広告会社が企業と一緒になって海外へ出て行くことが必要だと説きます。「才能のあるクリエイターを使って、企業とともに時には商品開発からブランドをデザインしていく」(江副氏)取り組みが求められます。

そうしたリクルートも対応を模索していたインターネット広告の世界で成長を続けていたのがネットの雄・ヤフーです。基本的にコンテンツを作らず、検索や他社のニュースの配信などでユーザーを集め、そこへ広告を打っていくモデルです。

そのヤフーですら、今2017年3月期は連続増益記録についにストップがかかりそうです。グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブックといった米国勢がメディア関連でもキープレーヤーとなっている昨今。スマートフォン時代に大きく羽ばたく日本企業が出てくる余地はあるでしょうか。

(週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘) (週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘)